1973年から放映されたアニメーション、『新造人間キャシャーン』。その後、さまざまな映像作品で親しまれているキャシャーンがクラフトビールになりました。人類の平和を願って闘い続ける孤高のS Fヒーロー・キャシャーンをイメージするスタイルは、華やかでスパイシーなベルジャンと、苦味と旨味のIPAをハイブリット! ひと口飲めばあの言葉、「キャシャーンがやらねば誰がやる」が蘇るでしょう。このビール、誰が飲む!?
- スタイル : ベルジャン IPA
- モルト : ハイデルベルク、ウィート
- ホップ : カスケード、シムコー
- ABV : 5.0%
- IBU : 32
- SRM:3
- 容量: 350mL
「キャシャーン」IPA ショートショート
「人造人間の心」
見なければ良かった。
30戦以上無敗、そのほとんどがKO勝利のチャンピオンがマットに沈む姿なんて...。
パンチの強さ、スピードはもとより冷静に相手を追い込む姿は、まるでコンピュータでも組み込まれたようで、人造人間とあだ名された唯一無二のチャンピオン。それでいて粋がることもなく、相手をリスペクトする姿は、ボクシング経験はなかったけれども、人としての憧れだった。挫けそうな時も、チャンピオンのような人になりたい。そう願った。
前回の試合がギリギリの判定勝ちで、初めて目を腫らした姿はちょっと衝撃だった。もう歳だ。引退し、有終の美を飾った方が良い。そんな声が出ていたが、辞めなかった。こんな無惨なことになるなら、やはり引退するべきだったのか...。僕はテレビの前で目を覆った。
数日後の引退会見。
「引き際を間違えたのでは?」
記者の質問にチャンピオンはこう答えた。
「負けたら引退って言ってたじゃないですか。負けるまで辞める理由ってあるんですか?」
腫れの引かない顔でチャンピオンは笑った。
胸が熱くなる。
ああっ、そうなんだ。憧れていたのは、冷静の中に見え隠れする情熱だったんだーー。
知らぬ間に笑顔になった僕は、今日も立ち上がれそうだ。